だれかに話したくなる本の話

企業人事部が知るべき体育会系人材の伸ばし方

『アスリート人材 飛び抜けた突破力と問題解決力で100%やり遂げる!』(マネジメント社刊)の著者・松本隆宏さん

学生時代に部活やスポーツに打ち込んできた人が社会に出ると、上司や先輩から「体力と根性はあるはずだ」と見られやすい。同時に本人も、「スポーツばかりやってきて世間を知らない」という自覚から「体力だけが取り柄です」と自己紹介しがちだ。

しかし、スポーツに没頭してきた人材は、競技を極める過程で社会人になっても必要とされる様々な能力を社会に出る時点で既に身につけており、特別なポテンシャルがある、とするのが『アスリート人材 飛び抜けた突破力と問題解決力で100%やり遂げる!』(松本隆宏著、マネジメント社刊)だ。

今回は著者の松本隆宏さんにインタビュー。アスリート人材が備えた能力と、その活かし方についてお話をうかがった。その後編をお届けする。

アスリート人材 飛び抜けた突破力と問題解決力で100%やり遂げる!

アスリート人材 飛び抜けた突破力と問題解決力で100%やり遂げる!

体育会系人材を「アスリート人材」と呼びたい。
アスリートとは、ラテン語で「賞を狙って競う人」を意味しています。
レベルを問わず、スポーツで勝ちたい、タイムを縮めたいと、本気で取り組んでいる人はすべてアスリートなのです。
これは、スポーツだけに限った話ではありません。
例えば吹奏楽部などで、賞を目指して日々頑張っている人もアスリートと言えるでしょう。
日々の努力の中で培われた、特別なポテンシャルをもっているアスリートには、 「物事をロジカルにとらえる批判的思考力」や、いろいろな「挫折を乗り越えるセルフマネジメント能力」が備わっています。
スポーツは肉体のパワーだけでは絶対に勝てません。
計画や戦略・戦術など考える力が必要になるのです。それらは監督やコーチが指導したこと、経験したことを、「批判的に思考していく力」です。
ビジネスでも必要とされる、 PDCA(Plan=計画、Do=行動、Check=確認、Action=改善)の思考回路そのものなのです。
AIにとってかわることのできない職業でこそ活躍できるのが「アスリート」。
彼らが体得したものはすべて、社会に出てからも幅広く評価され、活躍するための武器になるのです。
アスリート人材が、自信をもってビジネスの世界で生きていくための唯一無二の書。