だれかに話したくなる本の話

文化的な断絶から見る邪馬台国と大和朝廷の関係

『魏志倭人伝と大和朝廷の成立』(幻冬舎刊)の著者・藤田洋一氏

歴史には謎がつきもの。
史料や証言から「その時なにがあったのか」に思いを巡らせるのが歴史の醍醐味の一つだが、古代となると史料は限られ、想像は難しい。

江戸時代から論争になっている「邪馬台国の場所」はその最たるもの。日本最古の書物とされる「古事記」でさえ書かれたのは8世紀であり、邪馬台国があったとされる3世紀のことを書き記した書物は日本にはない。

『魏志倭人伝と大和朝廷の成立』(藤田洋一著、幻冬舎刊)は当時のことを知るための唯一の手がかりである「魏志倭人伝」を紐解いて、邪馬台国の場所と日本のルーツについての新説を提唱する。今回は「邪馬台国は大和にあった」とする自説の着想について、著者の藤田洋一さんが語るインタビューの後編だ。

魏志倭人伝と大和朝廷の成立

魏志倭人伝と大和朝廷の成立

邪馬台国の場所はどこにあったのか。
2000年経った今でも答えが出ない理由は、その読み方の曲解にあった。
古くからの言葉がなお残る沖縄の方言に着想を得た著者が斬新奇抜に古代史最大の謎解明への道を切り拓く――。