だれかに話したくなる本の話

「自分語り」が多い人が身につけるべき会話のルール

単なる自己開示であれ、誰かの悪口であれ、自慢話であれ、自分のことばかり話す人との会話は退屈しやすい。誰かとの会話でそう感じたことがある人は多いはずだし、逆に自分のことばかり話してしまうことが多いと反省している人もいるかもしれない。こちらとしては知っていることや役立つ情報を教えているつもりでも、相手は辟易しているケースは職場でも友達づきあいでもある。

■「自分の話ばかりする人」にならないためにできること

自分のことばかり話して退屈される人にならないためには、「相手は自分の話にたいして興味を持っていない」という前提を持ちつつ、自分を客観視することが大切だ。そして、自分のことでなく、「相手のこと」を話すよう意識すると、相手も話しやすくなり良好な人間関係を築ける。

『自分のことは話すな』(吉原珠央著、幻冬舎刊)は、普通の人が気づけない会話の盲点を指摘し、仕事や人間関係が好転し始める話し方を紹介する一冊だ。

「自分をわかってほしい」「自分の話を聞いてほしい」という気持ちはごく自然なもの。しかし、気をつけていないとついつい自分の話ばかりになってしまう可能性がある。本書ではそうなりがちな人のために、こんなお題を与えている。

「出会ったら、相手のことを3つは知ろう」という気持ちで会話すること。

このお題をクリアするためには相手に質問をしたり、話を促したりして、相手に話させなければならない。3つがクリアできたら、5つ、7つと数を増やしてみるのもいいだろう。

また、「私が」「私の」「私たちの」という主語を会話の中で3回連続して使ってしまったときは要注意。一度相手の話を聞く姿勢を持とう。そのためには、相手の名前を強制的にでも声に出すと著者。そうすると相手が話しやすくなるのだ。

嫌われがちな「傲慢な人」は、相手のニーズが分からないまま、提案やアドバイスをする。そして自分の勝手な想像による着地を見せるのだ。そうならないためにも、本書の助言は役に立つ。それは、目の前にいる相手の過去や少し先の未来を想像してから言葉を選ぶのだ。

人間関係において、日々の会話は重要だ。自分の話をしたいという気持ちを抑えて、相手の話を聞く。単純なことだが、実はできていない場面は多いのではないだろうか。そんなことにならないためにも、本書から会話術を学んでみてはどうだろう。

(新刊JP編集部)

自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術

自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術

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