だれかに話したくなる本の話

これからの時代を乗り切るための「個性」と「強み」を見つける方法

私たちの働き方や生き方に対する価値観は、大きく転換しつつある。転職が当たり前となり、副業に乗り出す人も多くなっている。
さらに、学校を卒業して、社会に出て働き、そして引退するという人生の構造も、「人生100年時代」の到来によって、引退後の生き方をどうすべきか考えざるを得なくなっている。

では、これからの時代に求められることは何なのか。
それは、個人の意思と責任によって、生き方と働き方を選ぶことだろう。

そんなときに必要になるのが、「自己認識力」だ。そして、この力を高める方法を取り上げているのが『いずれ転職したいので、今のうちに自分の強みの見つけ方を教えてください!』(山田実希憲著、ぱる出版刊)である。

本書では、転職支援のプロである著者の山田実希憲氏が、転職や就職活動など、働き方を選ぶ場面を想定しながら、自分の持つ個性と強みの見つけ方を紹介している。

■自分の「強み」はまず個性を見つけることから始まる

人生を豊かに生きるなら、自分の「強み」を活かした仕事をするべきだろう。
しかし、その「強み」をどう探せばいいのか? それにはまず自分の「個性」を知ることから始まる。

そもそも「個性」とは何か。
「個性」とは「他人との差」ではなく「違い」だ。そして、「個性」=「強み」と考える人も少なくないが、実際に「強み」となるかどうかは、個性の使い方次第。個性を発揮する場面や相手がいて、初めて「強み」や「弱み」として認識される。どのような個性であっても、それは備えている特徴の違いであり、それ自体が「強み」「弱み」ではない。
まずは自分の個性を見つけ、受け止めていくことが必要になる。

もう一つ見つけるものがある。「個性」を構成する「価値観」だ。
自分の価値観を見つけ、それを個性とともにどう活かすかによって、自分の「強み」「弱み」を認定していく。

この価値観を見つける方法は下記の3つ。

1つ目は、過去を振り返りながら自分自身に質問していく方法。
2つ目は、リストに並んだキーワードから価値観を絞っていく方法。
3つ目は、他者から見える自分をフィードバックしてもらう方法。

このいずれかを試して、基本的な自分の価値観が見えてきたら、次はEQPIという手法でその理解を掘り下げていく。
EQとは、自分や相手の感情を把握し、その場の状況に応じた思考と行動を磨くスキルのこと。IQと対比して心の知能指数とも言われている。EQ(感情能力)をうまく発揮できているかどうかを、自分の個性である(PI)と合わせて診断できるのがEQPIだ。

 ◇

個性や価値観を再認識することは、自分の人生でどのような道を辿れば、生き生きと豊かに歩むことができるのかの入り口になるはずだ。
本書を参考にしながら、自分の強みを見つけてみてはいかがだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

いずれ転職したいので、今のうちに自分の強みの見つけ方を教えてください!

いずれ転職したいので、今のうちに自分の強みの見つけ方を教えてください!

強みも自己PRも相手があってこそ!

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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