だれかに話したくなる本の話

コロナ前は「ドル箱」も…成田空港タクシーの今

コロナ前は「ドル箱」も…成田空港タクシーの今(*画像はイメージです)

飲食業や観光業など、昨年から続くコロナ禍で大きな痛手を被った業種は多い。
その最たるものが航空業界で、コロナの影響による世界全体の累計損失額は、2020年から2022年で22兆円にのぼるとも言われている。コロナ前の2019年には45億人いた世界の総旅客数は、2020年、2021年と激減したままだ。

となると、航空業界に付随する仕事もあおりを受ける。「日本の玄関口」である成田空港を拠点に、周辺各地に旅客を送り届けていた「空港タクシー」は、コロナ前までは「ドル箱」として知られていた。しかし、今はどうなっているのだろうか。

コロナ禍を生き抜く タクシー業界サバイバル

コロナ禍を生き抜く タクシー業界サバイバル

タクシー業界の売り上げは各社とも、2019年からの昨対比で最大50%超の減少、身売りや従業員の強制解雇を強いられた企業も出た。
さらにタクシー運転手の平均年齢は60.1歳と超高齢化(2018年時点)。2015年に全国34万人いた乗務員の数は、2020年には28万人と激減している。
こうした市場縮小のさなかに訪れた新型コロナウィルスというさらなる厄災、それによる東京五輪特需やインバウンドの霧散……未曾有の苦境をタクシー業界はいかにして乗り切ったのか。