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【「本が好き!」レビュー】『緑のカプセルの謎【新訳版】』ジョン・ディクスン・カー著

提供: 本が好き!

イギリスの小さな町の菓子店で、商品の中に毒入りのチョコレート・ボンボンが混入され、死者が出るという事件が起こった。

その事件で容疑者として疑いの目を向けられたのは、町の資産家マーカス・チェズニーの姪マージョリー・ウィルズだった。マーカスと弟で医者のジョーは、ほとぼりを冷ますためマージョリーを連れてイタリアに出かけ、マージョリーは船の中で知り合った青年とあっという間に恋に落ち、婚約した。

一族が町に戻ってから、マーカスは、突然、心理学的なテストをするために寸劇をすると言い出し、その寸劇のさなか、三人が見ている前で何者かに緑色のカプセルを飲まされ、そのあと青酸カリ中毒で死亡した。
見ていたのは、マージョリーと婚約者のジョージ・ハーディング、マーカスの友人ギルバート・イングラム教授だった。彼らはみな、不気味な男が部屋に入ってきたのも、カプセルを飲まされたのも、寸劇の筋なのだと思っていたのだ。

ところが、あとになって三人からそのときの状況を確認すると、驚くほどに三人の答が異なっている。

マーカスは、いったい何のためにそんな寸劇をしようと思いたったのか。そして、なぜ、殺されなければならなかったのか。
そもそも、毒入りチョコレート事件は、本当にマージョリーが犯人なのか。

一見何の関係もなさそうな二つの事件をつなぐ秘密。あとになっていわれてみれば、なるほどそうだったのかと言うしかない。

(レビュー:ぷるーと

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緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)

緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)

小さな町の菓子店の商品に、毒入りチョコレート・ボンボンがまぜられ、死者が出るという惨事が発生した。一方で村の実業家が、みずからが提案した心理学的なテストの寸劇の最中に殺害される。透明人間のような風体の人物に、青酸入りの緑のカプセルを飲ませられて―。食いちがう証言。事件を記録していた映画撮影機の謎。そしてフェル博士の毒殺講義。不朽の名作が新訳で登場。

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