給与ダウンが当たり前に コロナ後の日本で起こる変化とは
会社員の給料が上がりにくくなったと言われて久しく、また、昨年から続くコロナ禍の影響で賞与が抑えられている業界・業種も少なくない。そして年功序列の賃金体系から成果主義へ、というのが大きな流れとしてあり、どうにも自分の人生の先行きに明るい想像をしにくい世の中になったと言えるかもしれない。
思えば、コロナ以前から日本の企業には、勤続年数に応じて給料を上げ続けるシステムを維持する余裕はなくなっていた。正確に言えば、賃金に見合った働きができない社員を抱える余裕がなくなっていた。
2020年、早期・希望退職者の募集を実施した上場企業は上半期だけで41社と、前年一年間の35社を上回ったのは、そのことが顕在化した事象だろう。背景にはまちがいなくコロナがあったわけだが、コロナは「原因」ではなく「きっかけ」だったと考えるべきだ。