人生を進める原動力「決める力」をつけるために知るべきこと
進学、就職、結婚といった大きな決断だけでなく、昼食は何にしようか、休日は何にしようか、誰と会おうか、など人生は選択の連続だ。「やろうかなと思っているけど、できない」「やりたいことはあるけど、なかなか踏み出せない」というように、迷ってしまい、なかなか行動に移せなかったり、決断ができないことは誰にでもあるだろう。そう考えると、大切なことは、どちらをやるか、何をするかではなく、自ら「やると決める」ことそのものなのだろう。
■決められる人はここが違う!
『結局、「決める力」がすべてを変える』(藤由達藏著、青春出版社刊)では、夢実現応援家(R)藤由達藏氏が、重要な決断を据える力よりも、自ら決定することそのものの重要性を説いていく。
「決められる人」は、どんな考え方をしているのか。決められる人は、「やる気の素」を明確にし、心を動かしているのだ。決断するには5つのステップがある。
1.原体験を思い出す
2.自分基準の幸せと「情熱の素」を明確にする
3.心が動き出し、チャンスに気づく
4.決断する
5.行動する
この5つのステップを順当に踏むことができれば、自然と決断できるという。もし心が動かず決断できない場合、5つのステップを踏んでおらず、今が時期ではない可能性がある。そんなときは、無理をせず、着々と5つのステップを踏んでいけばいい。
決められる人になるには、心を開いて、可能性を受け入れること。視野を狭くしてしまうと、可能性が閉じられてしまい、時期が来ていることにも気づけないからだ。
また、決断力は直感と論理という2つの機能が最も重要となる。その決断のプロセスは「直感に始まり、論理を経由して最後に直感を信じて決断にいたる」というもの。
例えば、転職を決断する場合、最初に、潜在意識に蓄積された様々な思いが形をとって、潜在意識に浮上したときに「転職したい」というアイデアが浮かぶ。突発的なアイデアの出現は「ひらめき」や「直感」と呼ばれる。次に、「どうしてやりたいのか(理由)」「どうやったら実現するのか(手段・方法)」など、「論理」によってもともとの直感が検証される。検証を受けたアイデアを実行に移そうという気持ちが高まったときに決断をする。決断する根拠は、論理をベースにした直感なので、決断力には直感と論理が大切なのだ。
直感とは非論理的なものではあるが、論理に裏付けられた非論理性が決断には必要ということだ。
自ら決定し、行動する。決めさえすれば、あとは迷ったり不安になることもなく、決めたことに向けて動き出すだけだ。本書は、はじめの一歩を踏み出すための助けとなる1冊だ。
(T・N/新刊JP編集部)