2021年のキーワード 「社会の分断」が描かれた小説4作
1月6日に起きたドナルド・トランプ米大統領の支持者らによる連邦議会議事堂の占拠事件は、「暴力を扇動した」責任を問うという理由でのトランプ氏への弾劾訴追が下院議会で可決、占拠に参加した支持者らが次々に逮捕されるなど、1月20日にはジョー・バイデン氏の大統領就任式が予定されるなかで収まらぬ余波が続いている。
選挙の枠組みを無視しての権力奪取の企て、という意味で、メディアでは、今回の件をトランプ氏による事実上の「クーデター未遂」とする報道が目立つ。アメリカという「民主主義の総本山」ともいえる国でこのようなことが起きたことに驚くとともに、アメリカ社会に決定的に生じている分断をまざまざと見せつけられた感がある。