だれかに話したくなる本の話

『ババア上等! 大人のオシャレ DO! & DON’T!』地曳いく子、槇村さとる著【「本が好き!」レビュー】

提供: 本が好き!

若いころから、ファッション系の買い物が大の苦手で
必要に迫られて服を買いにいったはずが
決断力がなくなにも買わずに帰ってきてしまうこともしばしばだった。

実際に私に会ったことがある方はご存じだろうし、勘が良い方なら私の言葉の端々から想像に難くないだろうとも思うが、私は「おしゃれ」と評されるタイプではない。

普段から化粧っ気もないし、服のほとんどは妹のお下がり(?)だったりもする。

そんな私が、なんでいまさら「大人のおしゃれ」なんて本を手に取ったかと言えば、これはもう、ひとえに祐太郎さん主催の掲示板企画“目指せ「ナツイチ2020」制覇。夏の三大フェスにチャレンジ”コンプリートのためだ。

「ババア上等!」など掲げられた本を堂々と読み堂々とレビューを書いて、角を立てずにいられるのはやはり、ある程度年齢を重ねた女性なのでは…と考えたとき呼ばれた気がした。

1959年生まれの地曳さんと、1956年生まれの槇村さんがタッグを組んで、単行本を出したのが2016年だから、二人とも60歳前後というところか。

内容的には槇村さんの描く少女漫画を読んで育った5、60代の女性を読者を想定しているよう。 ファッションに流行廃りはつきものだけれど、この本に限って言えば、読んだ感じも2019年に文庫化されたことからも、もちろん2020年のナツイチの一冊である事からも、いまだ内容は現役といえそうだ。

お二人は“人生初のファッションの挫折”は、“40歳は全然平気、45、6歳ぐらいからそろそろ下降が始まって、50歳ぐらいで、あれ?えっえっえっーと、引っ張られた”と意気投合しているのだけれど、その感覚、ファッションに疎い私には全くわからない。

とはいえ、結構参考になることもあって、たとえば“なんでもMサイズを買えば良いというものではない”とか、“肉の雪崩に打ち勝つためには、全身ユルユル服に身を任せてはだめ”、といってもユルユル服がNGなのではなく、“上下でメリハリをつけてどこかきりっとしめろ”とか、“いまさらやせたからっておしゃれにはなれないから、体型に合った着こなしを身につけるべし”とか“部屋着の「ラク」と「汚れてもいい」は全く別ものだ”等々

(そうか!あれとアレの組み合わせはNGか!)
(昔好きだった箪笥の肥やしのあの服、今度こそ捨てよう!)

とか
意外なところで参考になった。

こんな機会でもないと、手にすることの無かっただろう本だけれどなんでも読んでみるもんだよねえ。

(レビュー:かもめ通信

・書評提供:書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」

本が好き!
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