だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1891回 「セイレーンの懺悔」

『平成切り裂きジャック事件』の報道で、信用が地に落ちた帝都テレビ。
BPO(放送倫理・番組向上機構)から三度目の勧告を受け看板番組<アフタヌーンJAPAN>の存続が危ぶまれる中、誘拐事件の一報を聞き、朝倉多香美と里谷太一は起死回生のスクープを狙って奔走する。
事件を追った多香美が目撃したのは、暴行を受け、無惨に顔を焼かれた女子高生の遺体だった。
〝どんでん返しの帝王〟が贈る社会派ミステリ!!(提供・小学館)

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特ダネを追うマスコミ人、そのリアルがここに!

こんにちは、ブックナビゲーターの木村希美です。

今回は中山七里さんの新刊をご紹介していきます。

さて、今度はどんなどんでん返し……意外な結末を見せてくれるのでしょうか。

早速内容を見ていきます。

度重なる不祥事によりBPO(放送倫理・番組向上機構)から三度目の勧告を受けてしまった帝都テレビ。

看板番組である<アフタヌーンJAPAN>は存続の危機に立たされますが、 社会部の朝倉多香美と里谷太一は起死回生のスクープを狙うため、葛飾区内で発生した女子高生誘拐事件を追うことになります。

犯人の要求は1億円。

しかし、被害者の家族は特に資産家というわけでもなく、とても多額の身代金を払えるような家庭ではなかったのです。

そのとき、警察が新たな動きを見せ、多香美は尾行を開始。

とある廃工場で二手に分かれてスクープを狙うことに。

しかし、カメラを構えた多香美が目撃した衝撃の事態とは!?

といったところで、今回も物語の一部をドラマにしましたので、どうぞ本編をお聴きください。 ◆キャスト(敬称略)
朝倉多香美…知海まち
里谷太一…杜勇太
宮藤賢治…中村純也
母親ほか…木村希美

◆著者プロフィール
中山七里さんは、1961年生まれ。 2010年、『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞。他著に『おやすみラフマニノフ』『いつまでもショパン』『どこかでベートーヴェン』『連続殺人鬼カエル男』『贖罪の奏鳴曲』など多数あります。 新刊ラジオでは1391回にて『さよならドビュッシー』、1628回で『切り裂きジャックの告白』をご紹介しています。

セイレーンの懺悔

セイレーンの懺悔

少女を「本当に殺した」のは誰なのか――?

葛飾区で発生した女子高生誘拐事件。不祥事によりBPOから度重なる勧告を受け、番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。警察を尾行した多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。
クラスメートへの取材から、綾香がいじめを受けていたという証言を得た多香美。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった。

少女を本当に殺したのは、誰なのか――?

”どんでん返しの帝王”が現代社会に突きつける、慟哭のラスト16ページ!!