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2016年02月18日 18時配信

空き家を「2018年までに」手放すべき理由


『空き家は2018年までに手放しなさい』(SBクリエイティブ刊)
『空き家は2018年までに手放しなさい』(SBクリエイティブ刊)
 最近、メディアの報道などで目にすることも増えた「空き家」というワード。
 「自分には関係のない話」に思えるかもしれないが、親の逝去などにより、あなたが「空き家」を相続するという事態は、いつ起きてもおかしくない。

 『空き家は2018年までに手放しなさい』(SBクリエイティブ/刊)の著者である沖有人さんは、不動産コンサルタントとしてこれまでに多数の不動産投資に関わってきた経験にもとづき、「空き家の処理の仕方」「処理すべきタイミング」などについて解説している。
 もう誰にとっても他人事ではない「空き家問題」について私たちはどう向き合うべきなのか話を聞いた。今回はその後編である。

――インタビューの前編では、「従来の不動産取引は不透明」という話が出ましたが、沖さんの目から見て、今の不動産業界はどのように映りますか?

沖: 「誰が顧客なのか」の意識が曖昧な業界だと思いますね。土地であれば、買い手と売り手のどちらからも、当たり前のように手数料を受け取ってきたという流れがあります。
たとえば、買い手も売り手も「売値1億円でOK」と言ってくれている土地があるとしましょう。この場合、仮に手数料が3%ずつという契約であれば、仲介業者は計6%、すなわち600万円を受け取ることができます。でも、もし売り手の利益を大きくしようとして、1億20000万円にし、買い手にそっぽを向かれたら、3%分、つまり360万円しか受け取れなくなってしまう。それでは困るから「1億円のままにしておこう」となるわけです。
我々はその点が他の業者とは違っていて、「ひとりのお客さんのためだけに」動きます。たとえば、土地を買いたいという人がいれば、その人のためだけに動く。「誰からフィーをもらうのか」がはっきりしています。

――なるほど。ただ、自分も含め、不動産業界に対する知識をほとんど持っていない人間が、沖さんたちのように「信頼できるプロ」を見つけるにはどうすればいいのでしょうか?

沖:結論から言ってしまうと、アメリカの「レッドフィン」という不動産情報サイトのようなものが出てこないと、それは難しいと思います。そして、我々が将来的にやってみたいと思っていることが、まさにそれです。

――「レッドフィン」とは、どのようなサイトなのでしょうか?

沖:特定の会社にしばられず、ひとりひとりの仲介人単位で、「この人はこのエリアに強い」「この人は相続税の節税に長けています」「この人は難しいローンを引っ張ってきてくれます」、さらには「この人は女性の顧客からウケがいい」など、細かに「どこが強みなのか」の情報が開示されているサイトです。
日本では、お客さんがまず「●●ハウス」といった不動産会社に行って、そこでたまたま出てきた人が担当者としてつくわけですよね。でも、そうではなくて、お客さんが担当者を選べるようにするための仕組みですね。

――なるほど。それは便利な仕組みですね。ところで、これまでは不動産業界の「内部」について話をうかがってきましたが、本書のなかでは、外的環境の変化についても多く触れられています。そのひとつに「空き家対策特別措置法」がありますね。

沖:この法律の施行により、空き家を放置することが許されなくなりました。どういうことかと言いますと、この法律により行政の権限が大幅に強化されたため、倒壊の恐れのある空き家や衛生上著しく有害となる恐れのある空き家、すなわち「特定空き家」に認定された場合、その所有者は撤去や修繕の命令に従わなければならなくなったのです。また税制面でも、土地の固定資産税が最大6倍になることが決まっています。
そして私は、この法律だけでなくいくつかの要因から、「空き家を売るなら、早ければ早いほどいい」と考えています。

――それはなぜですか?

沖:今、日本ではものすごいスピードで少子高齢化が進行しています。その結果、2006年を境に、亡くなる人の数が生まれる人の数を逆転しました。そして、その差はどんどん開いています。
子どもの出生や進学は、マイホームを購入する最大の動機。逆に、人が亡くなれば相続が発生し、空き家が生まれます。加えて、日本では60代以上になると持ち家率が8割を超え、遺産相続の大部分は自宅です。
つまり、今後ますます「マイホームを買いたい人」と「売りたい」人のバランスは崩れ、空き家はどんどん売りづらくなるだろうことが予想されるのです。

――さらに言えば、本書では「2018年までに売るべき」とも書かれています。

沖:もちろん、すでに不動産を相続していれば、という前提ではあるのですが、おっしゃるとおり2018年までに売るのが得策でしょう。
2020年の東京オリンピックに向けて、不動産価格が上がっていくことが予想されますが、オリンピック「直前」に売るのではやや遅い。また、アベノミクスの3本の矢のひとつである「金融緩和」が続くことが予想されるので、2018年としています。

――最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。

沖: 冒頭でお話した「ヤドカリ」の話にもつながりますが、不動産を「背負おう」としすぎないでくださいということをお伝えしたいですね。不動産に対して思い入れを持ちすぎていたり、色々なものを投影しすぎたりしてしまったばかりに判断を鈍らせ、大きな傷を負ってしまうという例を私はこれまでに沢山見てきましたので。不動産については、エモーショナルにではなくロジカルに考える。本書がそのための一助になればうれしいですね。

(了)

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