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2011年12月25日 23時配信

いつ降りかかるか分からない「冤罪」


いつ降りかかるか分からない「冤罪」
いつ降りかかるか分からない「冤罪」
 冤罪。この言葉を見聞きしたときに真っ先に頭に浮かぶのは痴漢冤罪だろう。
 しかし、痴漢ですら冤罪であることを証明するのは難しいと言われている。それがもっと重大な犯罪――例えば、殺人事件の容疑者として、自分に嫌疑が掛かってしまったらどうだろうか? 今ひとつ現実感がないためにその怖さを想像できる人は少ないだろう。潔白であればいかに冤罪であっても、最終的には無実が証明されるはずだという想いもあるのではないか。

 だが、冤罪は予期せずあなたの身に降りかかる可能性があるのだ。そんなとき、現実感がない、最終的には無実だと証明されるという楽観はいとも簡単に砕かれてしまう。そんな、冤罪の事例と怖さ。その防衛策を講じたのが『誤認逮捕』(久保博司/著、幻冬舎/刊)だ。

 目撃者の証言。犯人と容姿が似ていたから。現場の近くにいたから。捜査官の思い込み……。などなど、思いもよらぬ巡り合わせによって、あなたも誤認逮捕されてしまう可能性はあるのだ。
 さらに無実であっても、取調べという日常生活からかけ離れた状況に追い込まれ、犯人だと信じて疑わない警察に迫られると、想像を絶する精神的な苦痛に苛まれる。そのためにやってもいない罪を自供してしまったりする。

 警察官も人間だ。思い込みや先走りで冤罪をかけてしまうこともある。筆者の久保氏は「誤認逮捕」はある意味、不可避であると述べる。
 冤罪であったとしても、もし逮捕されれば、その二文字はあなたの人生を大きく狂わせる。犯罪者としてレッテルを貼られ、職を失い、周囲の人間も離れていく。それが実際に犯した罪ならば諦めもつくだろう。しかし、その逮捕が不当なものであれば、これほど理不尽で屈辱的で、かつ、暴力的なことはない。
 本書では、実際にあった誤認逮捕の事例とその顛末を紹介し、なぜ誤認逮捕は起こるのか? なぜ冤罪であっても虚偽自白をしてしまうのか? また、警察組織の体制にまで斬り込み、誤認逮捕の実態を明かしている。

 自分の身は自分で守らなければならない。そんな当たり前のことを強く意識できる一冊だ。あなたは今、冤罪をかけられ、誤認逮捕されても、そこから逃れられるだろうか?
 自信がないなら、この本の知識は知っておいて損はないだろう。
(ライター/石橋遊)


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