だれかに話したくなる本の話

GWに「おじさん2人デート」をしてみてわかったこと(オオムラ)

五月半ば。この先、七月まで祝日がないと思うと暗澹たる気持ちになりますね。
そんな閉塞感を紛らわすためにも、GWの思い出を振り返ってみようと思います。

さて、人混みが嫌いなので毎年GWはゴロゴロしているのが常の私、オオムラですが、今年は丸一日、我らが新刊JP編集長・金井氏の「ボク(金井氏)の行きたいところに付き合う」というコンセプトで都内各所を巡ってまいりました。いわゆるデートというやつです。

当日の待ち合わせは、明治神宮前。なかなかの晴れっぷり。

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最初の行き先は、国立代々木競技場前で催されている「東京レインボープライド2018」。
同性愛や性同一性障害などの性的少数者(LGBT)への理解を広める日本最大級のイベントです。 さっそく現地に向かってみると……。

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ん? どうも趣が違うような……。

どうやら日にちを勘違いしていたようで、催されていたのはまったく別のイベントでした。 何がやっていたかと言うと――。

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カンボジアフェスでした(笑)
ノリノリの金井編集長とムエタイのお二人。それほど込み合ってはいなかったので一回りし、その後、カンボジアビールで乾杯。ほろ酔い気分で次なる目的地である展覧会を目指すことに。

およそ20分かけてやってきたのは原宿の奥のほう。
到着した段階で軽い入場規制が行われており、おじさん二人でおじさん率高めの列に並ぶこと数分。
金井編集長は待ちきれずに入口をパシャリ。その様子をパシャリ。

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そして、いざ場内。
展示されていたのがこちら。

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「ふともも写真の世界展 2018 in 原宿」。
写真家・ゆりあ氏による作品展で、地方巡回展などを開催してこれまでに約3.5万人を動員しているとか。
今年の3月には池袋マルイで開催される予定だったが、主催者側の意向で中止になるなど、毎回、物議を呼んでいるそうで。

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金井氏の眼差しはアートに対する真摯さにあふれ、真剣そのもの。場内には女性客の姿も。 しかし、このふともも展の観覧が、のちに意外な出会いを生むことに……。

おじさん二人で「どの写真がベストふとももか?」の論議をキャッキャしながら交わしつつ、30分ほどふともも(の写真)を堪能し、ランチのために原宿から竹ノ塚に移動。

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小一時間ほどで竹ノ塚駅到着。
金井氏はさっそく、「かねてから行きたいと思っていた」と語るランチスポットを検索。
テンション高めで向かった先がこちら。

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謎のキャラクターが上から目線で出迎える集合施設にある「スシロー」。
着いたのが14時頃だったので、待ちなく入店。

金井氏のテンションはとにかく高く――

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撮る!

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喰う!

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イエーイ!

おじさん二人で、カロリーも気にせず食べまくり。
十二分に腹が満ちたところで、竹ノ塚もうひとつの目的地「あさくら画廊」へ。
これがなかなかアバンギャルドな「画廊」でして……。

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住宅街の中に、突如現れるピンクに染められた一軒家。

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中に入ると……。

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ピンク!

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ピンク!!(風呂場)

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ピンク!!!

とにかく、家の外も中も全部ピンク。
一軒家が丸々アート空間になっており、家自体も作品として売りに出しているそう。しかも、これを手掛けたアーティストの辻さんは、この家に住んで作品を製作し続けています。

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屋根の上にも出られて、やはりピンク!

で、こちらには我々おじさん二人の前に、先客として一人の女性が来ていました。
話を聞くと高校二年生で、「こういうのが好きなんです」とのこと。高校二年生でGWに単身この画廊へ来るとはかなりの猛者。

成り行きでお互いに「あさくら画廊」に辿り着くまでの経緯を話していく中で、「さっき、おじさん二人でふともも写真展に行ってきて……」と話すと、この女子高生も先日行ってきたのだとか。

なんだなんだ?「ふともも写真展」と「あさくら画廊」は属性が一緒なのか?

こんな一種異様な空間で、女子高生&ご主人と濃いトークを繰り広げて画廊を出ると、もう日も傾いていました。
そこで我々は最後の目的地である、東京の歴史的色町「吉原」へ。

と言っても、目的は「喫茶店」に行くことです。
なんでも金井編集長、以前に吉原の辺りをウロついたときにきになった喫茶店があったらしいのですが、怖気づいて入れなかったのだとか。喫茶店に怖気づく意味が分からなかったのですが、行ってみると納得。

吉原の街には喫茶店がたくさんあるのですが、どこもかしこも「それっぽい」感じの男性が店先に立っているんですよ。
よくわからないまま一画を一回りしたところで、ある喫茶店の前に立っているお兄さんに「コーヒーを飲みたいだけなんですけど、この店って入っていいんですか?」と聞くと、「それならこの先にある“あめりか屋”ってお店に行って」との答え。

言われたとおりに行くと、そこは老夫婦がやっているお店でした。
で、そこで話を聞いてみると「ここのはね、喫茶店じゃないのよ。飲食ができるのはウチだけ」とおカミさん。

どうやら、吉原にある「喫茶店」は、「名目上は喫茶店」というものらしいです。
けっこうあけすけに吉原の街のルールを教えてくれました。

そんなこんなで、おじさん二人のデートは終了。
結果、わかったことは――

・GWだからってすべてのスポットが混んでいるわけではない。
・おじさんになると女子高生との接し方ってよくわかんね。
・おじさん二人でも意外に楽しい。
・楽しいデートだと一日で25000歩も歩ける。

初デートは上々の結果だったので、第二回を企画中。
そんな我々を街で見かけたら、そっと見守ってくれれば幸いです。

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この記事のライター

大村佑介

大村佑介

1979年生まれ。未年・牡羊座のライター。演劇脚本、映像シナリオを学んだ後、ビジネス書籍のライターとして活動。好きなジャンルは行動経済学、心理学、雑学。無類の猫好きだが、犬によく懐かれる。

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