だれかに話したくなる本の話

存在自体がハラスメント!「いつも不機嫌な人」から身を守るために知るべきこと

職場の同僚や上司でも、家族や友人でも、いつも上機嫌な人とは付き合いやすい。たとえどんな性格であっても、少なくとも表面上は「威圧」の色を感じないからである。

逆に「不機嫌」が通常モードの人もいる。こういう人と対峙すると常に威圧されているように感じる。たとえばそれが自分の上司だったら、毎日萎縮し、気まずさを感じ、ビクビクしながら過ごすことになるかもしれない。

◾️「ネガティブな感情」はポジティブで上書きできない

そもそも私たちの脳は「ネガティブな刺激」に敏感だ。ストレスや恐れ、嫉妬、悲しみといったネガティブな刺激から引き起こされるネガティブな感情は、ポジティブな感情をいとも簡単にかき消してしまう、とするのが『なぜ、あの人の不機嫌に振り回されるのか? フキハラの正体』(満倉靖恵著、ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)である。

ネガティブな感情がポジティブな感情を凌駕するとなると、家庭や職場にいる「いつも不機嫌な人」から感じるストレスは、趣味や仕事から得られる楽しさややりがいを打ち消してしまうことになる。そればかりか、不機嫌な人そのものよりも、周りにいてその人からストレスを感じている人の方が、ネガティブな感情を長く引きずるのだそう。

だとしたら、いつもむっつりと塞ぎ込んだり、嫌味を言ったり、怒鳴り散らしたりと周りに不機嫌を撒き散らす人から自分の心を守るためにはどうすればいいのだろうか。

◾️「不機嫌な人」から身を守るために知るべきこと

特定の相手に対してストレスを重ねる経験を重ねてしまうと、その印象が強く記憶に残り、その人自体にストレスを感じるようになる危険がある。そうならないための対処としてもっとも大切なのは物理的な距離を置くこと。家族の誰かが不機嫌そうにしていたら別の部屋に移動したり、散歩に出かけたりといったことが効果的だという。

ただ、距離を取ることを状況が許さなかったり、距離を取ろうとすると余計に相手が不機嫌になることもある。そんな時の対処法も知っておいた方がいい。

一つ言えるのは、「ポジティブな感情」で不機嫌な人からもたらされるストレスを打ち消そうとしてはいけないということ。前述のように、脳はマイナス感情に敏感であり、ポジティブな感情を凌駕するからである。だから、率直にネガティブな感情のレベルを下げることを心がけた方がいい。

ゆったりとした音楽を聴いてリラックスに努めたり、好きな香りをかいだりといったことはほんの一例だが、楽しさで上書きをしようとするより効果的な方法があることは覚えておくべきかもしれない。

「不機嫌な人」はどこにでもいるし、彼らを上機嫌にさせることはおそらく難しい。彼ら彼女らのせいでこちらが萎縮したり恐れたりしてストレスを感じるのはなんとも理不尽だが、他人は変えられない以上、自分の方で自衛するしかないのも現実だ。

誰かの不機嫌が周囲の人のストレスとしていかに伝播していくのか。そしてその時脳では何が起きているのか。本書は脳波の変化を解説することで、不機嫌が孕む脅威について解き明かしている。

とかく人間関係はストレスがつきものだが、日々健やかに生きるために無用なストレスとは手を切りたいところ、本書はそのために役立ってくれるはずだ。

(新刊JP編集部)

フキハラの正体 なぜ、あの人の不機嫌に振り回されるのか?

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