だれかに話したくなる本の話

自分の感情や気持ちをコントロールするための言葉の使い方

普段からついついネガティブな言葉を使ってはいないだろうか。

何かをしてもらったときに「すみません」ではなく「ありがとう」と答える。
忙しい時には「大変だ」ではなく「それだけ頑張れている」と考えるようにする。
ネガティブな言葉をポジティブな言葉に言いかえるだけで、ポジティブな現実を引き寄せることができる。そう述べるのが、言葉やコミュニケーションの研究をしている医師の今井一彰氏だ。

『自己肯定感が高まる! 好かれる人になる! 言いかえ便利帳』(マキノ出版刊)は、気持ちが落ち込んだときに自分を勇気づけ、新たな一歩を踏み出していくための、前向きな言葉かけの技術「ペップトーク」を紹介。ビジネスシーンでも効果を発揮する、言葉の言いかえ術を教えてくれる一冊だ。

■不安なときは前向きな言葉で感情をコントロール

では、どんな場面で「ペップトーク」は使えるのか。
たとえば「ダメだ、しんどい、終わりが見えない」と思ったときに、「前へ、進め、必ず行ける」と言いかえてみる。

人間は一度「ダメだ」と思うと、暗い世界でずっと足元を見ているような心境に陥りがちになる。そんなときは「前へ、進め、必ず行ける」「私は、できる、大丈夫」などのリズミカルなペップトークで自分を励まそう。

また、嫌な感情が湧いたときは「不安だ、嫌だな」ではなく、「大丈夫、大丈夫」と言いかえる。このとき、深呼吸をしながら繰り返すと、より効果的になるという。

人は、嫌な気持ちや不安を感じ続けると、その心理状況がストレスに代わり、呼吸が速く浅くなり、脳に運ばれる酸素量が減っていく。すると、脳の働きが鈍くなり、ネガティブな思考からより抜け出しにくくなる。

だから、「大丈夫、大丈夫」と言葉と呼吸を組み合わせ、気持ちを上手にコントロールするように心がけるのだ。そうすると、気持ちが落ち着き、嫌な感情に支配されにくくなるという。

 ◇

日常的に愚痴やネガティブな言葉ばかりを使っていると、気持ちもその自分自身の言葉に引きずられて落ちてしまう。だから、ポジティブな言葉、やる気を起こさせるペップトークを普段から意識して使ってみてはどうだろう。

言葉によって気持ちがかわることで、日常も豊かなものになるはずだ。

(T・N/新刊JP編集部)

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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