だれかに話したくなる本の話

松井・清原に匹敵 掛布雅之が期待するタイガースの四番候補

『阪神・四番の条件 タイガースはなぜ優勝できないのか』(幻冬舎刊)

3月25日に開幕するプロ野球。
2021年シーズンのセ・リーグは、阪神タイガースが77勝56敗10引き分け、貯金21という好成績を残しながらもゲーム差なし、勝率5厘差で2位に終わるという大激戦だった。

2005年以来、16年ぶりの優勝を惜しくも逃したタイガース。その理由の一つとして挙げられているのが「四番打者の不在」だ。伝統ある球団の四番打者は誰にでも務まるものではない。タイガースで四番を務めた経験が豊富な掛布雅之さんは、著書『阪神・四番の条件 タイガースはなぜ優勝できないのか』(幻冬舎刊)でその資質を語る。

阪神・四番の条件 タイガースはなぜ優勝できないのか

阪神・四番の条件 タイガースはなぜ優勝できないのか

1985年、バース・掛布・岡田の強力打線が原動力となり、初の日本一となった阪神タイガース。
しかし、これを最後に頂点の座から遠ざかり、2006年以降はリーグ優勝もない。
この長い不振は、「ミスター・タイガース」と呼ばれた藤村、田淵、掛布に続く「不動の四番」が現れないことに一因がある。

一方のライバル・巨人は大補強を行いながらも、四番は原、松井、阿部、岡本ら生え抜き中心だ。
なぜ阪神では四番が育たないのか?
自身の経験や歴代強打者との比較、ライバル巨人との関係性を通して四番打者について論じるとともに、タイガース復活への道標を示す。