だれかに話したくなる本の話

「幸福になる片づけ」と「不幸になる片づけ」の決定的な違い

家にいる時間が長くなっている昨今。
自宅をすっきりと快適にキープしたいところですが、油断しているとすぐに散らかってしまうという人も多いはず。片づけや掃除がうまくいかない人、部屋をきれいにキープできない人は、こんなことを自問してみてください。

その片付けや掃除は「正しい目的」に向かっていますか?

■片付けは「ゴール」をまちがえると失敗する!

『服を1着買ったら、2着捨てなさい。』(内外出版社刊)の著者で収納カウンセラーの飯田久恵さんによると

「整理収納のゴールはただ部屋をキレイに見せることではありません」

「スッキリ、キレイ」だけがゴールになってしまっている片付けは、結局また散らかってしまうと言います。

散らかしては片付けてを繰り返すのは、何度も「振り出しに戻る」になるすごろくのようなもの。そのタイムロスは膨大なものになります。そうならないためには「服やモノをスムーズに出して、使って、戻せるようにする」を片付けのゴールにすべきなんです。

どこをゴールにすべきかによって、片付けで「幸福になる人」と「不幸になる人」が分かれてしまいます。

■「いつか使う」はいつ使う?

とはいえ、モノが溢れかれっていては、どんなゴールを設定してもうまくはいきません。やはり「断捨離」は必要になります。でも、どうしても捨てられない…というのが多くの人の悩みどころのはず。

「いつか使うかも…」と思ってとっておいているものがあるなら「じゃあいつ使うの?」と考えてみましょう。これ、想像力を巡らせるため、実にめんどうくさい作業なのですが、考えてみてどうしても思いつかないなら、それはもう使わないということです。

ただ、キャンプ用品や避難グッズなど、災害の時に必要になることがわかっているものや、「痩せたら着たい」と思っている服など、気持ちが前向きになるものは捨てる必要はありません。

その他の「いつ使うか」がはっきりしないモノは大胆に処分してしまいましょう。これは「高かったから捨てるのがもったいない」と感じるモノも一緒です。

■思い出の品は捨てにくい……が片づけを妨げる

記念品や贈り物など、人生の思い出と結びついているモノは捨てるのがはばかられます。もちろん不要な品ではないし、大切にしてきたし……。

「思い入れ」「思い出」。こうした気持ちは片付けの大敵かもしれませんね。
長い人生ですから、生きれば生きるほど、こうした品は増えていきます。それに囲まれて暮らすのもいいですが、その代償が「散らかった部屋」だとしたらどうでしょう?

「片付いた部屋で暮らしたい」と思うなら、こういった品々を写真に撮ってから処分するのはアリかもしれません。写真ならまとめておけば場所をとらず、あとで見返すこともできます。

これは子どもの思い出の品も同じ。思い出の品や記念品を納めておくスペースを作り、そこに収まらなくなった分だけ写真に撮ってから処分する。こうすれば記念品で部屋があふれかえることはなくなります。

冒頭でも書いた通り、片付けの目的は「服やモノをスムーズに出して、使って、戻せるようにする」ことです。だから、断捨離はあくまではじめの一歩。

本書では、スッキリ片付いて、しかも二度と散らからない、ずっとキレイなままの家を作るために知るべきこと、やるべきことを紹介しています。せっかく片付けた部屋が自粛終了とともにまた散らからないように、今のうちに自分の片付けが正しかったのか、チェックしてみるといいかもしれません。

(新刊J P編集部)

服を1着買ったら、2着捨てなさい。

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